崖っぷちかあちゃんの不妊治療ログ

34歳で第一子出産後、36歳から第二子の不妊治療開始でそろそろ3年目に突入。

体外受精 - 採卵の記録

本日クリニックにて初めての採卵を受けてきました。

体外受精IVF)のプロセスは、体外受精胚移植IVF‐ET、アイブイエフ・イーティー)と表現されますが、患者側が受ける処置としては大きく分けて「採精(夫)、採卵(妻)」と「胚移植(妻)」の二つがあります。もちろんクリニック側では受精やら培養やらいろいろありますがここでは割愛。

このなかでいちばん身体に負担のかかる行程が「採卵」です。受精卵を胚移植するため、排卵間際の成熟した卵子を注射器のような器具を使って吸い出すという処置。私の通っているクリニックでは全身麻酔下で行われました。

当日の大まかなスケジュールはこんなかんじ。

6:30〜 クリニック到着、受付
6:40〜 院内着に着替え、点滴、ベッドにて待機
7:20〜 採卵室へ、IVF実施
(時間不明)覚醒、ベッドにて休憩
10:00〜 点滴を外し次回以降の説明を受ける
10:30〜 会計

全身麻酔のため、前日の深夜0時以降は飲食禁止。睡眠もたっぷりとっておいたほうがいいだろうと、長男の寝かしつけとともに21時頃就寝しました。
普段はめちゃくちゃ眠りが深いほうなのですが、無意識下で緊張しているせいなのか、夜中に何度も何度も目が冷めては時計を確認してしまいました。

怖かったのは、実は採卵よりも麻酔。

いやほら都市伝説的に、全身麻酔をしたら寿命が6年縮むとか言うじゃないですか?

約一年前に子宮鏡検査&手術で人生で初めて全身麻酔をしたときは、麻酔から覚めた後の倦怠感や頭痛がひどく2日ほどグロッキーだったこともあって、やだな〜やだな〜こわいな〜(©稲川淳二)という声が脳裏に渦巻いていました。

当日の朝は5:30頃に起床して、ぐっすり眠っている長男を起こさぬようそろそろと身支度。とはいっても飲食も化粧もNGなので、顔洗って着替えるだけと楽なもんです。その間に夫にもフレッシュなおたまじゃくしを採取してもらって、6:20頃に自家用車にてクリニックへ出発。

到着したら受付で受診券とともに、夫のおたまじゃくしを提出。精製に回してもらいます。ベッドに案内されて、イモっぽいフリル付きピンクワンピースa.k.a.院内着に着替え。いつも思うけど、もうちょっとシュッとしたデザインだったら気分もあがるのに。

着替えが済んだら点滴(ソルラクト(乳酸リンゲル液))をつけられ、ベッドで横になって待機するようにとの指示。どうやらカーテン越しのお隣さん(外国人)も採卵のようで、同じ処置をされているっぽい。顔は見えないけど、同志よ、お互いがんばろう。

20分ほど経ったかな。名前を呼ばれ、トイレを済ませて下着もとってきてくださいとの指示。よし、いよいよだ。

採卵室に案内されると、ドラマとかでよく見るような手術着に身を包んだいつもの先生がいました。麻酔やらもあるので室内にはぜんぶで4名ほどいたかな。「よろしくお願いします」とかるく挨拶をしたあと促されるまま検診台に腰掛けると同時に、血圧チェック、麻酔用のマスク装着、陰部の消毒、陰部への器具の装着などがバババっと行われました。て、展開が早い…!

「◯◯が◯ml入ります。◯◯が◯ml入ります。」

よく分からないけど、看護師さんが薬剤の種類や量を読み上げつつ点滴のラインからなにやら薬剤を入れていっている模様。そのあいだに先生が下の方でカチャカチャとなにかしらの器具を入れていきます。イテテテテテテと思っているうちにすーっとブラックアウト。

「はい、横のベッドに移りますよ。ゆっくり足からねー。」
それから何分経ったか分かりませんが、看護師さんの声で覚醒しました。

よかった、生きてた!

まだふわふわするけど、気分は悪くないし頭も痛くなかったのでほっとひと安心。
生の喜びを静かに噛み締めながら、そのままベッドでしばらく休憩します。おしっこしたいけどまだ歩けなさそう…。

カーテン越しのナースステーションでは、ちょうど夜勤と昼勤の交代の時間なのか申し送りやらなんやらで賑やかに。午後以降の出産予定がたてこんでいるのか、「午前中にひとりぐらいは出てきてほしいね」なんて声も。脳は妙に冴えていたので、ベッドで横になりながらナースステーションのざわつきや遠くから響いてくる赤ちゃんの泣き声なんかを聞いていました。採卵、うまくいっているといいなー。

手元に時計が無かったので詳しい時間は分かりませんが、おそらく1時間半ぐらい休憩したところで、看護師さんが来てくれて点滴の状態をチェック。尿意とかありますか?と聞かれたのでありますあります!と即答してトイレへ。点滴スタンドにしがみついてゆっくり歩いてみたら、もう大丈夫そうでした。

点滴を外してもらい、着替え。
そのあと看護師さんから今後の説明がありました。
ちなみに点滴の針はがっつり肌にテープで固定されるので、腕毛の処理を行っておくことをオススメします。地味に痛かった。

そこで、今回採卵できたのは、1個だったということが分かりました。

 ちょっと待て。1個...だと...…?

一週間ものあいだ、毎日毎日注射に通ったのに?
そのための高い費用も払ったのに?

卵のグレード(質)にもよりますが、複数個とれていれば余剰卵として凍結保存し、それを次回以降の胚移植に使用するので、しばらく採卵を行わずとも胚移植が行えるというパターンもあるのです。これができれば、身体的にも費用面でもかなり負担が減ります。

採卵日の前々日に基礎体温がガッと上がったことが気になっていたこともあり、看護師さんに「もしかして既に排卵が終わっていたということは無いですか?」と聞いてみたところ、卵胞の大きさを計って採っているのでそれは無いです。ときっぱり言われました。
「1個でも採れて良かったですよ!採れない人だっているぐらいですから」とはげまされましたが、そんなもんなのかなぁ…。

今回は採卵できたのが1個だったこともあって、より妊娠率の高い「顕微授精」が選択されるとのこと。受精の結果については翌日の午前中に電話で連絡があり、無事に受精、分割が確認できていれば、5日後の胚移植へと移るそうです。

内服薬14日分を2種類もらって本日は終了。朝夕の1日2回服用です。

  • プレマリン錠 0.625mg
    (結合型エストロゲン
    【何の薬?】女性ホルモン(卵胞ホルモン)剤
    卵巣の機能不全や更年期障害などの治療薬
  • デュファストン錠 5mg
    (ジドロゲステロン)
    【何の薬?】黄体ホルモン(女性ホルモン)
    女性ホルモンの働きが十分でないときに起こる症状を改善する薬

とりあえずは、明日の結果が良好であるよう願わずにいられません。
がんばれ私のたまごちゃん!